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- 多文化共生・国際協力
多文化共生の一歩へ つくばみらい在住の外国人が市文化祭に初出演
2024.11.16
茨城県つくばみらい市でこのほど開かれた市文化祭に、フィリピン出身の若者たちが初出演を果たした。地元グループに続いて歌や踊りで笑顔を振りまき、盛んな拍手を浴びた。人口減少や人手不足の今、外国出身者はこの地域でもなくてはならない存在だ。移り住む住民が多い新しいまちで、異文化理解、多文化共生に向けた確かな一歩を刻んだ。
3日の「文化の日」に合わせて県内各地で開かれた自治体主催の文化祭。つくばみらい市の会場では、日本舞踊や詩吟、楽器の演奏に親しむグループなど大人から子どもまで市内の約30団体が発表の部に出演し、日頃の成果を披露し合った。
約20人のフィリピン人グループは冒頭に女性2人が日本人女性デュオKiroroの楽曲を流暢(りゅうちょう)な日本語で歌い、最後は全員が舞台に立ち、母国の楽曲に合わせて息の合った踊りを見せた。
メンバーは現在、市内のゴム製品製造会社「アキタ」で働く。多くは技能実習などの在留資格で、母国に家族を残して単身生活を送っている。
日本の文化を学ぶため、毎週木曜日には昼間の仕事が終わると、市内で夜間に開講されている「日本語ひろば」に通う。大好(おおよし)さち子代表らボランティアと学習を通じた交流を楽しむが、市民と直接触れ合う機会は少ない。そのため多くの市民の前で歌や踊りを披露するのは、日本に来て初めての体験だった。
出演に向けて「最高のステージにしよう」と練習を重ねてきたメンバーたち。本番では日本語ひろばのボランティアが会場に駆けつけ、出演したバネッサさん(39)とミシェルさん(30)は「楽しかった」「夢だった」と興奮冷めやらぬ様子だった。
つくばみらい市は、旧伊奈町と旧谷和原村の合併で2006年に誕生した。前年に開通したつくばエクスプレスの駅周辺を中心に移り住む人が増え、現在の市の人口は約5万人に上る。外国籍の住民も増加傾向にあり、今年8月末には1千人を超えた。だが、顔の見える交流の機会は限られ、市文化祭を市と主催する市文化協会が日本語ひろばを通じて出演を打診。市文化祭が外国人グループに門戸を開く初めての試みで、大好代表ら日本語ひろば側も背中を押した。
同協会の松本譲二会長は「お互いの文化を認め合い、生きていくことが必要。同じ仲間として、つくばみらいで暮らしていることを知ることから理解を深めていきたい」と話す。(床並浩一)
3日の「文化の日」に合わせて県内各地で開かれた自治体主催の文化祭。つくばみらい市の会場では、日本舞踊や詩吟、楽器の演奏に親しむグループなど大人から子どもまで市内の約30団体が発表の部に出演し、日頃の成果を披露し合った。
約20人のフィリピン人グループは冒頭に女性2人が日本人女性デュオKiroroの楽曲を流暢(りゅうちょう)な日本語で歌い、最後は全員が舞台に立ち、母国の楽曲に合わせて息の合った踊りを見せた。
メンバーは現在、市内のゴム製品製造会社「アキタ」で働く。多くは技能実習などの在留資格で、母国に家族を残して単身生活を送っている。
日本の文化を学ぶため、毎週木曜日には昼間の仕事が終わると、市内で夜間に開講されている「日本語ひろば」に通う。大好(おおよし)さち子代表らボランティアと学習を通じた交流を楽しむが、市民と直接触れ合う機会は少ない。そのため多くの市民の前で歌や踊りを披露するのは、日本に来て初めての体験だった。
出演に向けて「最高のステージにしよう」と練習を重ねてきたメンバーたち。本番では日本語ひろばのボランティアが会場に駆けつけ、出演したバネッサさん(39)とミシェルさん(30)は「楽しかった」「夢だった」と興奮冷めやらぬ様子だった。
つくばみらい市は、旧伊奈町と旧谷和原村の合併で2006年に誕生した。前年に開通したつくばエクスプレスの駅周辺を中心に移り住む人が増え、現在の市の人口は約5万人に上る。外国籍の住民も増加傾向にあり、今年8月末には1千人を超えた。だが、顔の見える交流の機会は限られ、市文化祭を市と主催する市文化協会が日本語ひろばを通じて出演を打診。市文化祭が外国人グループに門戸を開く初めての試みで、大好代表ら日本語ひろば側も背中を押した。
同協会の松本譲二会長は「お互いの文化を認め合い、生きていくことが必要。同じ仲間として、つくばみらいで暮らしていることを知ることから理解を深めていきたい」と話す。(床並浩一)