お役立ちネタ帳
こんにちは!
「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座講師の根本しずかです。
いよいよ2020年も師走に入りました!
今月はコラムを2回お届けします。
1回目は、『日本の年末の習慣と行事について』、
2回目は、『お正月の過ごし方について』の英語表現です。
日本人にとって、お正月はとても重要なイベントなので、
区切りとなる年末年始にかけて、様々な風習や恒例行事が盛りだくさんです!
私がカナダ・ヴィクトリア留学中に、現地のご家庭にホームステイしていたのは、ちょうど年末年始の時期でした。
その時に経験した日本の年末年始との違いについても、実体験を交えてお伝えします。
12月の1回目は【日本の年末の習慣と行事について】です。
Contents
1.「大掃除」
2.「年越しそば」
3.「お歳暮」
4.「冬至」
5.「除夜の鐘」
おまけ~カナダのクリスマス
1.大掃除
日本では、年神様を気持ちよくお迎えする為に、一年の汚れやけがれを落とす意味で大掃除をしますね。
ちなみにアメリカでは、暖かくなる春の訪れの頃に家の大掃除を行い、寒い年末に大掃除をする習慣はありません。この春の大掃除は“Spring cleaning”と言われます。不用品を処分し、家中を徹底的に掃除するという点では、日本の年末の大掃除と同じようなものですね。
ところでホームステイ中、ホストファミリーが新年早々の1月2日に家の隅々まで片付けを始めた時は驚きました!
日本人の私にとっては、三が日に大掃除という発想はありませんでしたが、「今日は休みでちょうど時間があるから」という返事でした。やはり、お正月への想いは日本人とは違いますね。
例文:「日本では、新年を迎えるために、年末に家の大掃除をします。」
“In Japan, we clean our house thoroughly before New Year’s Eve to welcome the New Year.”
2.年越しそば
細くて長い麺を食べて、長寿、運が長く続くようにという願いが込められていることを説明してみましょう。
例文:「大晦日には、年越しそばと言われる麺を食べるのが習わしです。」
“Traditionally, we eat noodle dish called Toshikoshi-soba on New Year’s Eve.”
「細く長い麺を食べることで、長生きできる、幸運が続く、という願いが込められています。」
”We wish for a longevity and a run of good luck by eating thin and long noodles.”
3.お歳暮
12月に、日頃からお世話になっている方へ感謝の贈り物をする日本の習慣で、クリスマスプレゼントとはまた別物ですね。
余談ですが、海外では、漢字が「なんとなくカッコイイ」と受け取られ、変な漢字がプリントされた服も、意味を気にせず着ている方もいます。日本でも英語のプリントに対して同じ感覚がありますよね。
ある時、カナダの洋服屋さんで見つけたメンズのスタジャン。
背中には龍の刺繍、そして袖にカッコ良くデザインされていた漢字3文字は・・・なんと【御歳暮】でした?
日本人の私は大爆笑でしたが、画数が多く、漢字の見た目がデザインとしてカッコイイのでしょうね。
例文:「私たちは年末に、お世話になった人へ感謝を込めて贈り物をします。例えば、上司や先生、大切な親族などです。」
“We send Oseibo, a year-end gift, to people who take good care of us as a token of our gratitude. For example, our bosses, teachers or loved ones.”
4.冬至
冬至は英語で“winter solstice”と言います。日本では冬至に、無病息災を願ってカボチャを食べたり、ゆず湯に入る習慣をお話しできるといいですね。
例文:「冬至には、病気にならないように栄養豊富なカボチャを食べます。」
”On winter solstice, we eat nutritious pumpkins to prevent disease.”
「お風呂にゆずを入れて入り、身体を温めます」
“We put Yuzu, small citrus fruits, in the bath to warm the body up.”
5.除夜の鐘
「除夜の鐘」は日本の言葉なので、英語で説明するには「お寺の鐘」と表現すると良いでしょう。
「煩悩」は、“earthly desire”です。
例文:「大晦日は、除夜の鐘を聞いて過ごす人も多いです。」
“Many people spend New Year’s Eve hearing the temple bells.”
「鐘は108回鳴らされ、108 個の煩悩が払われるのです。」
“The bells are rung 108 times to clear the 108 earthly desire away.”
【おまけ~カナダのクリスマス】
1. 過ごし方
カナダのクリスマスは、日本の年末年始相当に重要視されるイベントです。
みんな、クリスマスは長期休暇に入り、帰省して、家族や親戚とゆっくり過ごします。企業や役所なども長期休暇に入るので、クリスマス前の各種手続きなどには余裕を持つことが必要です。
ホストファミリーの家族や親族もこの時期に帰省して集まり、家でゆっくりと過ごしていました。街では、トナカイの角の装飾が付いた、ソリ気分になれる路線バスも走っていました。ある日、路線バスにギターを持ったサンタクロースが乗車!車内でクリスマスソングを弾き語り、”Merry Christmas!”と乗客一人ずつにキャンディーを配って降りて行ったこともあります。フレンドリーなカナダ人の人柄が垣間見えました!
2. 料理
クリスマス・イブのディナーには、丸ごと一羽の七面鳥にクルトンや細かく刻んだ野菜、ハーブなどをたっぷりと詰め込んでオーブンで焼き上げ、グレービーソースをかけていただきます。テーブルには特別な食器やキャンドルを用意し、集まった親戚と豪華な食卓を囲みます。
しかし七面鳥丸ごと一羽はとても大きいので、一晩ではとても食べきれず、その後数日は七面鳥料理の残りを食べることになります。
クリスマスのごちそうで休暇中に体重が増えてしまわないよう、腹ごなしと運動を兼ねて近所を散歩する人々の姿もよくある光景です。
3.プレゼント
家のクリスマスツリーの下には、「~へ」と名前が書かれたプレゼントが少しずつ置かれて行きます。24日に向けて、プレゼントの数は徐々に増えていきます。自分の名前が書かれたプレゼントを見つけるたびに、ソワソワ・ワクワク感が高まりますが、25日まで開けてはいけません。
待ちに待った25日は、もちろんみんな早起きして、プレゼントを開けるためにツリーの下へ集まります。
25日の朝に目が覚めると、枕元にはいつの間にか、お菓子や文房具などがたくさん詰め込まれた大きなクリスマス・ストッキング(ブーツ型の袋)が置かれていました!
そしてクリスマスの翌日12月26日は“Boxing Day”と呼ばれ、大バーゲンのスタートです。
Boxingはスポーツ名ではなく、箱(Box)の意味です。「箱を開ける!」という勢いを意味しているそうです。これはさながら、日本で言う「初売りセール」のような勢いですね。このBoxing Dayの大セールに、来年用のクリスマスプレゼントを買ってしまう強者もいるとか・・・(笑)
皆さんも、今年はご家族とゆっくりと静かに過ごすクリスマスを楽しんでみてくださいね。
以上、今回は【日本の年末の行事と習慣について】でした。
次回は、【お正月の過ごし方を英語で紹介してみよう】をお送りします。
お楽しみに!
執筆者プロフィール
根本しずか
英語発音トレーナー
「外国人おもてなし語学ボランティア育成講座」講師
元国立茨城大学 英語非常勤講師
フリーアナウンサー
日本語司会/日英バイリンガル司会
英語指導歴25年以上、延べ3万人以上を指導。
元々英語が大の苦手だったが、留学なしに独学で、洋楽を使った独自の勉強法を自分を実験台にして確立。
英語力アップを通じて、なりたい自分に変身できる自信を得てもらうことが最大の喜びであり、指導理念。