体験談

【VLNスタッフ訪問シリーズ7】ボランタリーフォーラム TOKYO2025に密着!

セミナー・説明会
掲載日 2025.03.18

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    東京ボランティア・市民活動センター

こんにちは!東京ボランティアレガシーネットワーク(VLN)スタッフです。
いつもVLNをご活用いただき、ありがとうございます。

VLNでは、「VLNスタッフ訪問シリーズ」として、登録団体さんのボランティア活動に参加し、その様子を体験談でお届けしています!

訪問シリーズ第7回目となる今回は、「東京ボランティア・市民活動センター(以下、(TVAC)」さんの「市民社会をつくるボランタリーフォーラムTOKYO2025」に密着しました!

TVACさんは、さまざまな分野のボランティア活動の推進・支援を目的として、相談事業や人材育成、研修などを行っています。
今回取材させていただいた「ボランタリーフォーラム」は、暮らしにかかわるさまざまな社会問題に焦点をあて、私たちにできることを考えるイベントとして毎年様々なテーマの分科会などが行われます。
今回、VLNスタッフは、分科会の一つを受講するとともに、NPO・NGOの作品展示販売と体験ブースを見学、体験しましたので、その内容をお届けします。

【分科会「セカンドライフを充実させるボランティア・地域活動のコツって何だろう?」】
人生100年時代、中高年の方々は自分らしい新しい生き方を求めて、様々な活動をはじめています。 
この分科会では、ボランティア活動や地域活動を「セカンドライフ」として取り組まれている中高年の方や、活動に携わった中間支援組織のコーディネーターからのお話や事例を通し、セカンドライフを充実させるコツやコーディネートの工夫について、参加者同士で一緒に考えました。

冒頭、東海大学 妻鹿教授から日本国内における「孤立している人の割合」が下記図のとおり示されました。日本は他国に比べその割合が高いことがわかります。
地域のつながりが脆弱化し、他者との交流が無いと答えた人が突出している日本のこの状況に、妻鹿教授は警鐘を鳴らします。
その背景には、人口の高齢化や減少により地域のさまざまな仕組みが機能しなくなっているという状況があります。そこで新たな仕組みとして「サードプレイス」という考え方があります。ファーストプレイスは「家」、セカンドプレイスは「職場(学校)」、サードプレイスは「新たな居場所」ということになります。
例えば、プロスポーツチームを応援するファンは、知らない人同士でも、自然と「親密なコミュニティ」を作ります。これもサードプレイスの一つになります。
ではスポーツが無くても、特定の小地域における「親密なコミュニティ」を作ることはできないか、横浜市港南区社会福祉協議会の取組が一つの解になるのでは?ということで、事務局次長 樋口さんより「セカンドライフ大学校」の取組についてお話いただきました。

「セカンドライフ大学校」とは、定年退職を迎えた港南区内在住の方で、これまでに地域活動を行っていない方を対象とし、仲間づくりや生きがい活動などを目的として平成26年から始まりました。パラスポーツや、災害講座、料理イベントやボランティア活動など、参加しやすく楽しめる講座を実施しています。
参加者側の視点では、退職後の居場所(家庭・会社以外)を見つけ、新たな仲間との交流による生きがいを創出し、地域側の視点では、新たな地域活動者の発掘を目指します。
しかしそうは言っても、いきなり参加しづらく、継続のハードルも高いという意見もあります。そこで、「仕掛け」が大事だと樋口さんは言います。
知り合いを通じた広報などで参加者を募り、講座の中では仲良くなるきっかけ(お酒、昼食、外出プログラム等)を提供し、具体的な活動先を提案します。また、そこで終わらず卒業後もグループになるまでしっかり伴走し、いつでも相談してもらえる雰囲気を意識して、「やりたいことは何か?」を聞ける関係づくりを大切にされています。
さらには、卒業したOBとのつながりも大事にしており、定期的にOB会を開催し、各OBグループ間での情報交換なども促し、期を越えたOB同士との交流にも注力しています。
大事なことは、急がないこと、とにかく「ゆるく」進めていくことだと樋口さんは強調されていました。

当日は、OB会3期生の中井さんも参加しており、ご自身の体験をお話してくれました。中井さんは受講終了後、OB会を発足し様々な活動に精力的に参加されてきたそうです。中井さんは「過去の職歴を問わず、お酒の強要もしない、現役時代の自慢をしないというルールを作りOB会を運営しています。上下関係もないし居心地がとてもよいです。」と話してくれました。今でも会のメンバーとは定期的に交流があるようで、とても充実した「サードプレイス」ライフを送られているなと感じました。

グループトークでは、ご自身でNPO法人を立ち上げた方が、会の運営について悩みを共有されたり、遠方から参加されていたボランティアセンターの職員さんからは、女性は仲間を作りやすいが男性はなかなか難しいのよね・・それわかる~!といった具合に皆さん活発に意見交換されていました。
参加した皆さんは本分科会を通じて得られたものを、ご自身の所属先でも還元されることと思います。

思えば、このVLNを運営しているとたくさんの「サードプレイス」に出会います。VLNが皆さんの充実した人生の一助になっていればいいなと、そんなことを感じながら本分科会に参加していたVLNスタッフでした。

【ふれあい満点見本市~NPO・NGOの作品展示販売/体験ブース】
ふれあい満点見本市では、ボランティアグループやNPO等の方の手作り作品を展示・販売するとともに、活動の体験が行われていました。VLNスタッフは、「ケアマフを編む会」さんの「マフに付ける小物作り」を体験させていただきました。「ケアマフ」とは、筒状のニット製品で、マフの中に手をいれて、毛糸の感触を楽しんだり、飾りを触ったりして楽しむものです。毛糸に触れることで、心身の緊張がほぐれ心が穏やかになったり、飾りを見て楽しい記憶を思い出すなど、特に認知症の方々に愛用されています。
実際に触ってみると、心地よい感触に心が落ち着き、これはずっと触っていたくなるなと感じました。ケアマフは編み物好きのボランティアメンバーさんが一枚一枚手編みで作っています。デザインもかわいく、毛色の配色や飾りなど、使う方のことを想いながら作成されているそうです。当日、VLNスタッフは、ボランティアメンバーさんに優しく教えていただきながら、ケアマフにつける小物づくりに挑戦。かわいいお花を作ることができました。この活動に興味のある方はぜひ、「ケアマフを編む会」のSNSを確認してみてください!

フォーラムでは、上記以外にも、デフリンピックや多文化共生、能登の現状など、様々な分科会が開催されていました。新たな知識を得つつ、様々な方と話すことで、普段よりも深く考え、行動するためのきっかけとなるすばらしい機会だなと思いました。
TVACさんが主催する「ボランタリーフォーラム」は例年2月に開催しておりますので、次回の開催発表を楽しみにお待ちください!

「市民社会をつくるボランタリーフォーラムTOKYO」についてはこちら
https://www.tvac.or.jp/vf/

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