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上尾の市民ボランティア団体、能登での1年間の活動を報告
2025.01.16
この1年間、能登半島地震の被災地支援を続けてきた市民団体が埼玉県上尾市にある。延べ400人近くが能登入りし、被災家屋や避難所でのボランティア活動に携わってきた。「ごく一般の人でも支援できることは多い」と主催者は話す。
この団体は上尾市民らでつくる被災地支援グループ「ReVA(リーヴァ)復興ボランティアチーム・上尾」。ReVAはRecovery Volunteer team Ageoの略で、東日本大震災の発生直後に発足した。
平時からブルーシートや簡易トイレ、水などを備蓄しており、能登の地震発生直後は、こうした物資を避難所に届けることから支援を始めたという。
昨年1月7日から計114日間、ReVAのメンバーや呼びかけに応じた延べ389人が現地入りし、被災家屋からの家財・貴重品・仏壇などの運び出し、避難所での炊き出し、救援物資の仕分けなどに携わってきた。
今月12日に上尾市で開いた活動の報告・講演会には約200人の聴衆が集まった。ReVAの市川富代子代表(58)は「一般市民の私たちには難しい力仕事、専門知識が求められる活動もあるが、被災した子たちとクリスマスカードを作ったり、仮設住宅でタコ焼きを作ったりなど、誰もが参加できる支援もある」と話した。
ReVAは若い世代との連携も図っており、現地で活動した県内の大学生も報告。聖学院大(上尾市)3年の高木里奈さんは被災家屋の家財の仕分けなどをした体験を紹介した。「私には不要ではないかと思える品でも、被災者には大切な思い出の品がある。その選別の大変さを知った」と語った。
立正大(熊谷市)4年の平野瑛希さんは被災者が寝泊まりした後のインスタントハウスの解体、被災家屋からの家具、瓦の運び出しなどを担った。「地域にとっては大切なお祭りの参加など、年代や性別を問わないボランティアもある」と述べた。
埼玉県立大(越谷市)4年の広江和満さんは昨年9月の豪雨直後、石川県輪島市の寺で泥かきをした際、落胆していた住職の表情が明るくなっていくのを見て、活動の意義を感じたという。「社会人になってもボランティアや関連イベントを企画したい」と話した。
最後に、発生翌日に能登入りし、石川県七尾市の廃校に拠点を置いて支援活動をする「災害NGO結(ゆい)」の前原土武(とむ)代表が講演した。1年のうち約300日は被災地で活動しているという前原さんは「平時から顔の見える関係がある地域は災害に強い」「私が見た最年少のボランティアは生後8カ月の赤ちゃん。抱っこされることで被災者を喜ばせていました」と語った。(稲垣直人)
この団体は上尾市民らでつくる被災地支援グループ「ReVA(リーヴァ)復興ボランティアチーム・上尾」。ReVAはRecovery Volunteer team Ageoの略で、東日本大震災の発生直後に発足した。
平時からブルーシートや簡易トイレ、水などを備蓄しており、能登の地震発生直後は、こうした物資を避難所に届けることから支援を始めたという。
昨年1月7日から計114日間、ReVAのメンバーや呼びかけに応じた延べ389人が現地入りし、被災家屋からの家財・貴重品・仏壇などの運び出し、避難所での炊き出し、救援物資の仕分けなどに携わってきた。
今月12日に上尾市で開いた活動の報告・講演会には約200人の聴衆が集まった。ReVAの市川富代子代表(58)は「一般市民の私たちには難しい力仕事、専門知識が求められる活動もあるが、被災した子たちとクリスマスカードを作ったり、仮設住宅でタコ焼きを作ったりなど、誰もが参加できる支援もある」と話した。
ReVAは若い世代との連携も図っており、現地で活動した県内の大学生も報告。聖学院大(上尾市)3年の高木里奈さんは被災家屋の家財の仕分けなどをした体験を紹介した。「私には不要ではないかと思える品でも、被災者には大切な思い出の品がある。その選別の大変さを知った」と語った。
立正大(熊谷市)4年の平野瑛希さんは被災者が寝泊まりした後のインスタントハウスの解体、被災家屋からの家具、瓦の運び出しなどを担った。「地域にとっては大切なお祭りの参加など、年代や性別を問わないボランティアもある」と述べた。
埼玉県立大(越谷市)4年の広江和満さんは昨年9月の豪雨直後、石川県輪島市の寺で泥かきをした際、落胆していた住職の表情が明るくなっていくのを見て、活動の意義を感じたという。「社会人になってもボランティアや関連イベントを企画したい」と話した。
最後に、発生翌日に能登入りし、石川県七尾市の廃校に拠点を置いて支援活動をする「災害NGO結(ゆい)」の前原土武(とむ)代表が講演した。1年のうち約300日は被災地で活動しているという前原さんは「平時から顔の見える関係がある地域は災害に強い」「私が見た最年少のボランティアは生後8カ月の赤ちゃん。抱っこされることで被災者を喜ばせていました」と語った。(稲垣直人)