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年末恒例の「すす払い」 東京・江戸川区の一之江名主屋敷で2年ぶり

2024.12.09
 東京都の史跡「一之江名主屋敷」(江戸川区春江町2丁目)で9日、年末恒例のすす払いがあった。屋敷の裏の竹林で切り出した竹を使い、ボランティアや区職員ら十数人が天井の木組みに積もったすすを落とした。
 江戸初期から地域の名主を世襲した田島家の屋敷で、現在は区が所有し、一般公開している。主屋は約250年前の安永年間に建てられた。かやぶき屋根は放置すると虫が入り傷むことから、今も囲炉裏で火をたいていぶす。そのため、屋根の木組みにはすすが降り積もるという。
 かやぶき屋根の一部のふき替え工事が行われた昨年はすす払いが見送られたため、参加者はマスクや軍手を黒く汚しながら、2年分のすすを落とした。
 ボランティアの加藤雅幸さん(77)は「すす払いをすると年末が来たと感じます。屋敷がこの形を維持して長く残っていけばうれしい」と話した。(佐野楓)