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川内村でワイン造り 東京などから収穫ボランティアが今秋も結集

2024.10.17
 「かわうちワイン」を売り出している福島県川内村に今秋も、ブドウ収穫のボランティアの人たちが集まっている。この時期は毎週末、村産ワインの愛好者らにブドウ摘みを手伝ってもらっている。
 阿武隈高地の丘陵に、醸造施設であるワイナリーが完成したのは2021年。眼下に広がるブドウ畑は東京電力福島第一原発の事故前、牧草地だった。周りの畜産や酪農の多くの農家が廃業に追い込まれ、村が新たな特産品として目をつけたのがワイン造りだった。村産ワインとして21年から販売されている。
 14日は、東京などから訪れた50人ほどが朝6時半から、白ワイン用品種のシャルドネの収穫を始めた。植えてから7年目になる木に連なる完熟したブドウを、5時間ほどかけて、ひと房ごと摘み取っていった。1本の木のブドウで1本のワインができるという。収穫された1トン分のブドウは、すぐにワイナリーの製造ラインに運ばれた。
 福島市から初めて来たという女性会社員(45)は「かわうちワインは国産ワインの中でも本格的なので、よく飲んでいる。自分で摘んだブドウでできるワインを早く飲んでみたい」と話した。
 前の副村長で、かわうちワイン社長の猪狩貢さん(75)は「多くの人たちに長年支えられて、ここまで来た。その気持ちに応えられるよう、より良いワインを造っていきたい」。ボランティアによる収穫は11月初めまで続き、無料で参加できる。問い合わせは、かわうちワイン(0240・25・8868)。(岡本進)