お役立ちネタ帳

第9回:『日本のお正月の過ごし方について説明してみよう!』

掲載日:2020.12.25

こんにちは!

外国人おもてなし語学ボランティア育成講座
講師の根本しずかです。

もうすぐ2021年を迎えますね。
今年は、世界中が大きな変化に直面した一年でした。
その中で、改めて『大切な物』が見えた年だったかもしれません。

2020年ラストとなる12月は、コラムを2回お届けします。
今回は、もうすぐやって来る日本のお正月の過ごし方についての英語表現です。

クリスマスをお祝いする海外の国では、新年は1月1日を過ぎたら平日です。
私が留学したカナダのヴィクトリアでも、学校は1月2日から通常通りでした。

しかし、新しい年を迎える「お正月」こそ、私たち日本人が重んじている和の文化!
私たちにとって当然の行事や習慣が、海外の方にとっては、とても新鮮で興味深い「日本のお正月」なのです。
お正月は、日本をもっと知ってもらえる良い機会ですね。

それでは、12月のコラム2回目【日本のお正月の過ごし方について】をお届けします。

Contents
1.「元日・初日の出」 ― 静かで厳かな日本の新年の迎え方
2.「初詣」 ― 実は世界最大の宗教行事!
3.「お正月の料理(おせち・お雑煮)」 ― 餅はmochiでOK
4.「十二支」 ― 干支の動物に海外の方は興味津々!
5.「福袋」 ― アメリカの企業も注目?日本の福袋

1.元日・初日の出
元日の朝に昇る太陽「初日の出」を見るのは、日本の習慣です。
海外では、年明けに向けてカウントダウンを行い、新年になった瞬間に花火を打ち上げて賑やかにお祝いしますが、日本では元旦に昇る朝日を見て、静かに清らかな気持ちで新年を迎えますね。

日本に長く住んでいる方は、厳かで美しい初日の出を見る日本の風習を好む方もいらっしゃいます。知人のアメリカ人女性や、初日の出スポットで偶然隣り合わせたオーストラリア人男性などもそうでした。

ちなみに、「元日(がんじつ)」は1月1日を表す言葉であり、「元旦(がんたん)」は、元日の午前中を表す言葉なので、日本語も混同しないように気を付けましょう。「旦」の漢字は、「日」が太陽、下の横棒が水平線や地平線を意味し、水平線や地平線から朝日が昇る様子を表しています。
このように意味が分かりやすい漢字は、文字の成り立ちを絵に描いて教えてあげても楽しいですね!

例文:「1月1日は、『元日』と呼ばれます。」
“January 1st is called Gan-jitsu.”

「私たちは、元日の朝の初日の出を見に行きます。」
“We go to see Hatsu-hinode, the sunrise on New Year’s Day.”

「初日の出は、一年の最初の夜明けとして、おめでたいものとされています。」
“Hatsu-hinode is celebrated as the first crack of dawn of the new year.”

「多くの人が、初日の出に新年の抱負を決めます。」
“Lots of people decide their new year’s resolution at Hatsu-hinode.”

2.初詣
外国人観光客にとって、神社や寺院は日本で訪れたい場所の一つ。
そのなかで初詣は、お正月に神社やお寺に参拝する日本の伝統行事として特別な意味がありますね。

実は、日本の初詣は世界最大の宗教行事だそうです!かの有名なイスラム教の「メッカの大巡礼」の参拝者が約200万人なのに対し、日本の初詣は約9000万人と言いますから、その規模の凄さが分かりますね!

例文:「人々は、神社やお寺への新年最初の参拝である初詣をします」
“People do Hatsumoude, the first visit to a shrine or a temple of the New Year.”

「新年が良い年になるようにお祈りをするのです」
“We make prayers and wishes for a very good year.”

神社での参拝の流れについては、おもてなし講座テキストでも学び、ロールプレイも行いましたね!お賽銭箱やおみくじなどの英語も、ヘルプカードに載っています。ぜひ講座で学んだことを活かし、みなさんの本領を発揮してくださいね!!

3.お正月の料理―おせち・お雑煮
重箱に詰められたおせちは、その見た目の美しさも、海外の方にとっては感動的だそう。
そしてお正月の食べ物の定番として、お雑煮について説明してみましょう。
なお、よく粘るお餅を食べる時は喉に詰まらせないように、という注意喚起も、現実的で大切な情報です。

例文:「おせちは、お正月の伝統的な日本料理です。」
“Osechi is a traditional Japanese New Year‘s dish.”

「お雑煮という、餅と鶏肉や野菜が入った汁物料理も食べます。」
“We also eat Ozouni, a special soup that contains mochi, chicken and vegetables.”

「お餅を食べる時は、のどに詰まらせないように気を付けてね。」
“Don’t get mochi stuck in your throat when you eat it.”

4.十二支
お正月には、その年の干支の動物の装飾をよく見かけますね。
海外の方にとって、十二支はとても興味深いようです。私がよく聞かれたのが、「自分が生まれたのは、何の年?」という質問です。その人の生まれ年の干支を教えてあげると喜ばれますよ。
ちなみに、人気の干支は「辰年」。自分の生まれ年が『龍(ドラゴン)』というのは、神秘的な上にカッコいいのでしょう。ぜひ、会話のネタに取り入れてみてくださいね!

例文:「日本には十二支があります。」
“There are twelve signs of the Japanese zodiac.”

「それぞれの年を代表する12の動物がいます。2021年は丑年です。」
“There are twelve animals that represent for each year. 2021 is the year of the Ox.”

「あなたの干支は、寅ですよ。」
“Your Japanese zodiac sign is the Tiger.”

5.福袋
開けてみるまで中身が分からない、福袋。お正月には、""Lucky Bag""と書かれたワゴン山積みの福袋に興味津々の外国人観光客の姿を見かけました。
アメリカに本社がある某有名企業の日本の店舗でお正月に発売された福袋が海外で注目を浴び、アメリカの店舗でも日本文化の福袋が販売されるようになったとのニュースもありました。
そんな、お得感とワクワク感を楽しむ日本の福袋について、英語で説明してみましょう。

例文:「これは福袋といって、ラッキーバッグです。」
“This is Fuku-bukuro, a lucky bag.”

「値段以上に価値のあるいろいろな物が手に入ることが期待できます。」
“You can expect to get variety of items worth more than the purchase price.""

以上、今回は【日本のお正月の過ごし方について】でした。

それでは、また来年お会いしましょう!

今年7月からコラムをお読みいただき、どうもありがとうございました。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
Have a happy new year♪

執筆者プロフィール
根本しずか

英語発音トレーナー
「外国人おもてなし語学ボランティア育成講座」講師
元国立茨城大学 英語非常勤講師
フリーアナウンサー
日本語司会/日英バイリンガル司会

英語指導歴25年以上、延べ3万人以上を指導。
元々英語が大の苦手だったが、留学なしに独学で、洋楽を使った独自の勉強法を自分を実験台にして確立。
英語力アップを通じて、なりたい自分に変身できる自信を得てもらうことが最大の喜びであり、指導理念。