お役立ちネタ帳
第10回(最終回):異文化交流を楽しみ、話をつなぐ英語表現
Hello again! 金井(かない)さやかです。
毎月お届けしてきた連載も10回目、今回が最終回です。
新型コロナウイルス感染症が世界的に広がり、人の行き来が制限されるなど、心配な状況が続いていますね。
3月に担当を予定していた、「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座は、残念ながら中止となってしまいました。
しかし、世界各地にいる友人たちとはオンラインでつながっているし、日本に来たがっている友人も、何人もいます。
彼らを日本に迎えられる日を楽しみに、外国人おもてなし語学ボランティアの皆さんとも、これからもつながっていけたら嬉しいです。
では、今回もすぐに使える英語フレーズや異文化コミュニケーションのコツをお届けします。どうぞお付き合いください。
【交流のきっかけになる質問】
ちょっとした会話で、相手の経験を聞き、話を引き出したり、おすすめを伝えたりするフレーズです。
▶Have you seen ...?
(~を見たことがありますか)
▶Have you seen cherry blossoms in Japan?
(日本で桜の花を見たことがありますか)
▶Have you seen the movie Totoro?
(トトロの映画を見たことがありますか)
▶Have you eaten ...?
(~を食べたことがありますか)
▶Have you eaten monjayaki?
(もんじゃ焼きを食べたことがありますか)
▶Have you eaten udon noodles?
(うどんを食べたことがありますか)
▶Have you been to ...?
(~へ行ったことがありますか)
▶Have you been to the Tokyo Metropolitan Government building?
(東京都庁へは行ったことがありますか)
▶Have you been to Asakusa?
(浅草へ行ったことがありますか)
▶Have you tried ...?
(~はもう試してみましたか、食べてみたことがありますか)
▶Have you tried yakitori?
(焼き鳥を食べてみたことがありますか)
▶Have you tried udon?
(うどんを食べてみたことがありますか)
【話をつなぐコツ、フレーズ】
上で紹介したような、相手の経験を尋ねる質問は、お互いを知るにも、相手の興味を引くのにも有効です。
例えば、食べたことがあるかどうかについての質問に
""Yes, It was great!"" (ええ、おいしかったです!)
などと返事をもらったら、
""That's good. Where did you eat it?""
(それはよかったです。どこで食べたのですか)
などと会話をつなげることもできます。
一方、
""No. What kind of food is it?"" (いいえ、それはどんな食べ物ですか)
などと聞かれたら、
""Yakitori is grilled chicken skewers.""
(焼き鳥は、鶏肉を串に刺して焼いたものです)
など概要を説明し、画像を検索して見せたり、おすすめのお店の案内をしたりと、情報提供やどこで食べられるかの案内につなげられます。
質問を起点にして、相手の答えを受けて会話をつなげ、広げていくイメージです。
当たり前のことかもしれませんが、食べるものをはじめとして、個人の好みや興味はいろいろです。
だから、おすすめしたものが必ずしも相手の好みに合うとは限りません。
けれども、それを承知のうえで、
""It's my favorite food.""
(それは私の大好きな食べ物です)
""I'm a regular there.""
(私はそこの常連客です)
などと笑顔で伝えればいいのではないでしょうか。
心からの言葉を聞いた相手は「旅先で、地元の人が個人的に薦めてくれた」ということで、実際にあなたのおすすめの場所に行ってみたくなるかもしれません。
そうなれば、ガイドブックや口コミサイトを見て行動するよりもずっと思い出に残り、相手にとっても特別な体験になるはずです。
【別れ際の英語フレーズ・再び】
連載第1回では、別れ際のちょっとした声掛け、挨拶フレーズを紹介しました。
今回は、ここまでいろいろとお話をしてきたことを受けて、会話を通じて少し知り合った相手や、ある期間に何度か会ってつながりを深めた相手に使える英語フレーズを挙げてみます。
▶It was nice talking with you.
(お話できてよかったです)
▶Have a safe trip home.
(気を付けて帰国してくださいね)
▶I'll miss you.
(会えなくなるのは寂しくなります)・・・まさに私の気持ちです!
ここまで、全10回の連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。
実際に使える表現やおもてなし実例を盛り込んだので、これからも折に触れて読み返し、ご活用いただけたら嬉しいです。
「こんなおもてなし、できたよ!」
「このフレーズ、実際に使ったよ!」
といったご報告も、聞かせていただくのを楽しみにしています。
お一人お一人が楽しみながら続ける「おもてなし」が、東京の、そして日本の魅力を海外の方に印象付け、「日本ファン」が増えるきっかけになりますように。
I hope to talk to you again. Thank you so much!
(またお話できることを願っています。本当にありがとう!)
Sayaka Kanai
【執筆者プロフィール】
金井さやか
英語コーチ、講師トレーナー、パフォーマー。
「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座でも講師として活躍。
大学時代にパントマイムを習い始め、卒業後、企業(教育)で仕事をする傍ら、
海外公演の通訳兼パフォーマーとして渡英。
その経験を生かし、会社では英語事業部リーダーとして、子供の英語指導や
講師トレーナーを務めてきた。
現在は子育てをしながら、英語指導、学習情報の発信を行うとともに雑誌・書籍と
いった各種メディアへの寄稿も多数行うなど、多彩な才能を発揮。その豊富な経験と
パワフルな英語コーチングが生徒の心を掴んでいる。