活動レポート

横浜STUDY TRIP!

イベント
掲載日 2024.08.06

東京学芸大学附属国際中等教育学校ソーシャルアクションチーム

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  • 活動地域
    • 神奈川県
  • 活動分野
    • 環境・動物愛護
    • 多文化共生・国際協力

JICA横浜とhaishopを訪問しました!

2024年7月24日(水)に、3月のSDGs QUESTみらい甲子園にて受賞したJICA賞の副賞としてJICA横浜にご招待いただき、受賞メンバー及びソーシャルアクションチームの9名で訪問しました。その後、社会課題の解決を目指すお土産ショップであるhaishopの店舗とカフェを訪問し、一日を通して様々な視点から社会課題の解決や周知にたいする知見を得ることができました。

●SDGs QUESTみらい甲子園に関して

Kokusaiチームのプロジェクトである「Daisy Days for Kenya」は、ケニアのストリートチルドレンに関する啓発をアフリカ布の余り布を使用した商品開発を通して行うという活動で2023年度大会に応募しました。2024年3月、JICA市ヶ谷国際会議場で行われた東京都大会授賞式にて、独立行政法人国際協力機構(JICA)賞を受賞しました。その副賞として、書籍『JICA × SDGs 国際協力で「サステナブルな世界」へ』とJICA横浜での職員の方とのディスカッションの機会をいただきました。

●JICA横浜での活動

[JICA職員とのディスカッション]

 Daisy Days for Kenyaの活動概要をお話したのちに、JICA職員3名から、活動に対するアドバイスをいただいたり、私たちの活動に関する懸念点を聞いていただきました。

具体的な内容として一番心に残ったのは、「国内での啓発活動をする上でも、自分たちがどれだけ人々にインパクトを与えられているのかがわかりようがなく、意味のある活動ができているかや最適な行動ができているか不安」という相談に対して、していただいたコメントです。「日本国内でも様々な課題がある中で、自分と関わりの薄い遠い国の課題ついて知ってもらえるだけでも価値のあることである。これから先の活動では、❶イベントなどで人に直接伝えること❷活動を続けること、の2つは大事にして頑張ってほしい」と言った言葉をかけていただき、今後の活動において非常に意味のある、背中を押してくださる言葉に感動しました。

そのほかにも、職員の方の過去の活動に関してもお話を伺うことができました。マラウイに青年海外協力隊で派遣された方からは、担当された活動内容、活動する中で感じた課題、言語の壁をどう乗り越えたかなどをお話ししていただきました。

 JICAでの活動全体に対する質問を3名の職員の方に伺いました。一番心に残った内容は「遠い国である日本からきたJICA職員に対して、現地の方が心を開いて本当に直面している課題やそれに対して望むことを聞き出すことは、関係値がないことや外国から来た者であることからコミュニケーションにおいて大きな課題があると思うが、それに対してどのように工夫しているか」という課題の正確な認識に関する質問に対していただいた回答です。「関係性を築くために同じ目線に立ち、同じ立場になって話すこと」「メタファシリテーションスキルを身につけること」「コトバ一つをとっても文化が異なると違ったイミを持つことから、相手がその言葉に対してどんなことを想像する可能性があるかを考えること」「対話をする相手は基本的に相手国の政府と現地のNPOの方々であるため、自分たちで勝手に行動せず、そういった方々と課題に対するアプローチを話し合うこと」といったことを教えていただきました。

私たちは、Daisy Days for Kenyaとしての活動を始めてから、知りたいことへの回答を求める難しさや、活動の方法が適しているのかどうか、ニーズにあったものなのかどうかを知ることなど、コミュニケーションに大きなハードルがあると感じていました。現場で現地の方が抱える課題に最前線で向き合う方々に貴重なお話を伺うことができ、考えを深めていくきっかけとなりました。JICAとしては現地政府とのやりとりが主であるということから、住民が抱える課題について一人一人の声が反映されないのではないかという疑問がありましたが、のちに現地のNPOなどとも対話をされながら活動されているというお話もしていただき、しっかりと耳を傾けて活動をしていらっしゃることに感動しました。

[海外移住資料館]

 初めに職員の方に移住資料館や日本の移民の歴史についてお話いただきました。日本人の海外移住は150年という長い歴史があり、就労を目的とするものが多くあったそうです。広島県が全国第一位の移民を送り出した県だったそうです。ハワイへの移民から始まりましたが、サトウキビ畑での労働者として送り出され、出稼ぎ労働者であって永住を目的としたものではなかったそうです。また日本への移民は、ぺルーやブラジル出身の方多く、こちらも労働力として移住するケースが多かったのです。

 その後は資料館内をガイドの方に丁寧に説明していただきながら回りました。日本人が米国への移住を米国より「排日移民法」を出されたことによって制限された歴史についてのお話や展示物がとても印象的でした。また、日本からの移民が各都道府県ごとにどのくらいの人数いたのかを表す地図模型などがあり、視覚的に移住の歴史を学ぶことができる展示が多くありました。

 

[ポートテラスカフェでの食事]

 最後はJICA横浜内にある食堂の「ポートテラスカフェ」でお食事をいただきました。ベトナムのフォーやタイのグリーンカレー、パナマのビーフシチューのロパビエハや中東のファラフェルサラダなど、他ではなかなか食べられないようなメニューもありました。

●haishopへの訪問

[haishop お土産ショップ]

スタッフの方にお店のコンセプトや店頭に並んでいた商品の背景について説明していただきました。haishopはおみやげを通して社会的な課題について知ってもらうことをコンセプトにしているショップです。間伐材を使った爪楊枝や、海上保安庁の廃版海図を使ったレターセットなど、魅力的な商品がたくさん販売されていました。「商品から課題について考えてもらうきっかけを作る」と言ったところが、私たちkokusai チームに通ずるものがあると感じました。部員は「私たちの活動の理想系である。商品のクオリティや広報から伝えたいことがしっかり伝わってきた。」といった感想を持ったようです。

[haishop café]

このカフェでは、オーガニックやヴィーガンの食材が使用されているメニューがたくさん並んでいます。おしゃれな雰囲気があり、社会課題に配慮しているという情報を知らない人でもカフェとして利用することもあることから、課題を知るきっかけとして非常に素敵だと感じました。

●1日のまとめ

1日を通して、様々なお話をしていただく中で自分たちの活動に照らし合わせて考えることによって、今後活動が発展していくために必要な要素や考え方をたくさん学ぶことができました。JICA横浜の職員の皆さん、haishopさん、貴重な体験をありがとうございました!

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